学会誌投稿規定

日本語語源研究会 学会誌規定

0.学会誌の名称と刊行頻度

0.1 本学会の学会誌を「語源研究」(Study on Japanese Etymology)と称する。

0.2 学会誌の発行は毎年一回とする。

1.投稿資格

1.1 学会誌に投稿できる者は日本語語源研究会会員(以下会員という)に限る。

1.2 筆頭著者が会員である場合、会員以外を含む複数名の共著原稿も学会誌に投稿することができる。

1.3 編集委員会から寄稿依頼を行う場合にはこの限りではない。

2.投稿原稿の内容

2.1 投稿できるのは未発表の完成原稿に限る。

2.2 部分的であるか否かを問わず、すでに単行本、学術誌、紀要などに発表されたものは投稿できない。ただし、本学会あるいは他学会等での口頭発表ハンドアウトないし予稿集に部分的に掲載された原稿、科学研究費補助金などの研究報告書に掲載された原稿、ならびに修士論文・博士論文の一部などは、その旨を記載すれば投稿できる。

2.3 他の学術誌に掲載予定もしくは投稿中の原稿は本学会誌に投稿できない。

3.投稿原稿の種別

3.1 投稿原稿の種別は研究論文、研究ノート、フォーラム、書評・研究資料の4種とする。

3.2 研究論文は独創性のある実証的または理論的に完成した論文とする。

3.3 フォーラムは本学会誌の既掲載内容や本学会大会における研究発表等、ないし内外の学界において未だ解決されていない焦眉の問題等に対する自由な意見表明、あるいは有意義な学術的情報の提供とする。

3.4 書評・研究資料は他者の著作等についての批評や資料などの紹介とする。

4.投稿原稿の使用言語

4.1 投稿原稿の使用言語は日本語、英語とする。

5.投稿原稿の構成

5.1 研究論文の原稿は表題、要旨、キーワード、本文と注、参考文献の順に記載する。

5.2 研究ノートの原稿は表題、本文と注、参考文献の順に記載する。

5.2 書評・資料紹介の原稿は表題、キーワード、本文と注、参考文献の順に記載する。

6.投稿原稿の書式・分量

6.1 投稿原稿はA4判、横書きとし、MS Wordを用いて作成する。

6.2 上下左右の余白は一律に25 mmとする。

6.3 行数だけを指定する設定とし、35行を指定する。

6.4 各ページの下部中央にアラビア数字でページ番号を挿入する設定とする。ただし、別に作成する表紙(9.4)にページ番号は記載しない。

6.5 日本語部分にはMS明朝、欧語部分等にはTimes New Romanの各フォントを使用する。

6.6 日本語で執筆する場合、句読点には原則として「、」と「。」(全角)を使用する。ただし、日欧混在文等においてこれが適当でない場合には「,」ないし「.」を用いてもかまわない。

6.7 表題は14ポイント太字を使用し、中央揃えで記載する。

6.8 表題の次の行は空白とする。

6.9 研究論文の原稿では、さらに次の行から、要旨を10.5ポイント、両端揃え、20行以内で記載する。要旨は本文を記載する言語によって記載する。

6.10 要旨の次の行は空白とする。

6.11 さらに次の行には5語以内のキーワードを12ポイント、中央揃えで記載する。書評・資料紹介の原稿ではキーワードを省略しても差し支えない。

6.12 キーワードの次の行は空白とする。

6.13 本文は12ポイント、両端揃えで記載する。ただし、図、表の内部はその限りでない。

6.14 章名、見出し等は12ポイント太字を使用し、左詰めで記載する。

6.15 本文中に加える注の位置は上付きの両丸括弧付きアラビア数字( (1) (2) (3) ... )によって示す。

6.16 注の内容はMS Wordの脚注挿入機能によって10.5ポイントで記載する。

6.17 脚注に不都合がある場合には注の内容を本文の後に後注(MS Word日本語版での呼称は「文末脚注」)として記載することも可とする。その場合には本文の後に空白の1行を置いた後、次行行頭に12ポイント太字で見出し「注」を記し、さらに次の行から注の内容を記載すること。

6.18 文献についての情報は注によらず本文中に記す。その際、山田 (1960: 165) や Jakobson (1942: 54- 58) のように、原則として著者姓 (西暦刊行年 : 該当ページ) の形式を用いる。

6.19 本文ないし後注の次の行は空白とする。

6.20 さらに次の行には12ポイント太字、左詰めで見出し「参考文献」を記載する。

6.21 原稿の総量は、研究論文の場合は上記様式によって40ページ、フォーラムの場合は15ページ、書評・資料紹介の場合は10ページをそれぞれ超えてはならない。

6.22 提出された原稿は匿名のまま査読を受けるため、下記に配慮されたい。

6.23 本文中や注において執筆者が特定されるような表現は避け、表紙(9.4)以外には執筆者名、所属機関名等は記載しない。

6.24 謝辞は記載しない。ただし、採択された場合には謝辞の加筆を認める。

7.表記の注意点

7.1 日本語をローマ字で表記する際には原則としてヘボン式表記を用いる。

7.1.1 長音はマクロン ( ¯ ) を使用して表記する。

7.1.2 撥音「ん」に母音または半母音が後続する場合には、それらの間にアポストロフィー ( ’ ) を挿入する。

例)東洋 Tōyō  寛一 kan’ichi  混用 kon’yō

7.2 ローマ字以外によって表記される言語(日本語を除く)の形態等には、一般的な方法によるローマ字表記ないしはIPA表記を添える。論旨にかかわらない範囲で声調などの補助記号は適宜省略してもかまわない。

例)中国語(匹庶「庶民」) pishu

7.3 欧文中で執筆言語以外の言語の形態等に言及する場合には、原則としてイタリック体を用いる。固有名詞の場合や、印字ないし判読が困難となる恐れがある場合等はその限りではない。

例)the Japanese case suffix ni, Matsumoto, Katsumi

7.4 例文は以下のように表記する。

7.4.1 例文と本文との間には空白の 1 行を置く。

7.4.2 例文には両丸括弧を付けた通し番号を付け、行頭を揃える。

7.4.3 執筆言語以外の言語による例文には、必要に応じて次行に形態素ごとのグロスを加え、さらに次の行に文全体の訳を付す。

7.4.4 グロスにおいて略語を使用する場合には、本文あるいは注の適当な箇所においてそれらを定義する。

例)(1) Unu fabur-ta pidi-nga-bu bini-xu-ni

One favor-ACC ask-NOM-BEN come-PROG-1PS

‘I come to ask a favor’

例)(2) Unu fabur-ta pidi-nga-bu bini-xu-ni

1つ お願い-対格 尋ねる-主格-受益 来る-進行-1人称単

「私はお願いに来ている」

例)(3) Qbad-t-u j-itbissem lil Paul

Caught-1PSS-3PSO 3PSS-smiles DOmarker Paul

‘I caught Paul smiling’

8.参考文献の記載方法

8.1 本文または注において文献を明示する際には原則として以下のような方式をとる。

例)安田 (1986) によると・・

例)Dixon (2010: 54) では・・

例)Hall (1976) states that ...

例)・・・という(Bakker & Mous 1994: 60-61)。

例)・・・としている(村山・大林 1973: 35)。

8.2 参考文献の目録において文献の書誌情報は以下の方法で記載する。

8.2.1 文献は11ポイント文字を使用し、著者ないし編者の姓のローマ字順に記載する。

8.2.2 ローマ字による文献と、日本語など、ローマ字によらない文献を記載する場合には、両者をあわせて一つの目録とする。その際、非ローマ字文献の記載位置はローマ字で表記した場合の著者の配列に従う。

8.2.3 著者ないし編者名は原則としてフルネームにより姓、名の順で記載する。欧語文献の場合には姓の後にコンマを置き、その後に残りの部分を配置する。姓に先行する要素(von, de, van等々)がある場合はその末尾に配置する。

8.2.4 同一の著者ないし編者による文献は発表年の順に記載する。発表年は著者ないし編者名の次に記載する。

8.2.5 同一の著者ないし編者により同一年に発表された複数の文献を記載する場合には発表年にa,b,c等の小文字ローマ字を添えて区別する。

8.2.6 論文名は書名ないし雑誌名の前に置き、「 」(日本語)ないし通常のローマン体(欧語)によって表記する。

8.2.7 書名ないし雑誌名は『 』(日本語)ないしイタリック体(欧語)によって表記する。

8.2.8 欧語による文献を記載する場合、大文字を用いるのは文献の名称初頭および固有名詞のみとする。ただし、ドイツ語のようにこれと異なる慣例がある場合にはその限りでない。

8.2.9 イタリック体が含まれる欧語書名を記載する際には、書名全体をイタリック体とするとともに、本来のイタリック部分はローマン体で表示する。

例)Rose, Sara R. 2006 The Hittite -hi/-mi conjugations: evidence for an early Indo-European. Innsbrucker Beiträge zur Sprachwissenschaft Bd. 121.

8.2.10 本文を欧語で執筆する場合、日本語文献は欧語文献と同様の方法で記載する。

例)Yamada, Yoshio 1954 Narachō-Bunpōshi. Tokyo: Hoobunkan.

8.2.11 句読点等を含め、文献の記載においては下記の例を参考にされたい。

《単行本(日本語)の場合》

筆頭著者・編者名・他の著者名 発行年 『書名』 シリーズ名と巻号(該当する場合のみ).出版地:出版社.

例)金田一京助 1938 『国語史-系統篇-』 東京:刀江書院.

例)池内正幸(編) 2009 『言語と進化・変化』 シリーズ 朝倉〈言語の可能性〉第3巻.東京:朝倉書店.

《単行本(欧語)の場合》

筆頭著者・編者名・他の著者名 発行年 書名(イタリック). シリーズ名と巻号(該当する場合のみ).出版地:出版社.

例)Poppe, Nicholas 1965 Introduction to Altaic Linguistics. Wiesbaden: Otto Harrassowitz.

例)Bakker, Peter and Mous, Maarten (eds.) 1994 Mixed Languages: 15 Case Studies in Language Intertwining. Amsterdam: IFOTT.

《遂次刊行物に所収の論文(日本語)の場合》

筆頭著者名・他の著者名 発行年 「論文名」『掲載誌名』 巻数: ページ数.

巻全体で通しページ番号がある場合、号数は記さず巻数のみとする。号ごとにページ番号がある場合のみ、巻数と号数を記す。

例)村山七郎 1950「古代日本語における代名詞」『言語研究』15: 40-46.

例)服部四郎 1976「上代日本語の母音体系と母音調和」『言語』5(6): 2-14.

《遂次刊行物に所収の論文(欧語)の場合》

筆頭著者名・他の著者名 発行年 論文名.掲載誌名(イタリック)巻数: ページ数.

ページ番号の記載法については上記参照。

例)Campbell, Lyle 1991 Indo-European and Uralic trees. Diachronica 7: 149-180.

例)Bellwood, Peter 1991 The Austronesian Dispersal and the origin of Languages. Scientific American 265(I): 88-93.

《編著書に所収の論文(日本語)の場合》

筆頭著者名・他の著者名 発行年 「論文名」 編者名(該当する場合のみ)『論文集名』 ページ数.出版地:出版社.

例)田村すずこ 1978 「アイヌ語と日本語」『岩波講座 日本語12(日本語の系統と歴史)』 195- 226.東京:岩波書店.

例)保坂道雄 2009 「言語の変化」 池内正幸(編)『言語と進化・変化』 177-203,シリーズ 朝倉〈言語の可能性〉第3巻.東京:朝倉書店.

《編著書に所収の論文(欧語)の場合》

筆頭著者名・他の著者名 発行年 論文名. 編者名(該当する場合のみ) 論文集名(イタリック). ページ数.出版地:出版社.

例)Golovko, Evgenij 1994 Mednyi Aleut or Copper Island Aleut: an Aleut-Russian mixed language. In Bakker, Peter and Mous, Maarten (eds.) Mixed Languages: 15 Case Studies in Language Intertwining. 113-121. Amsterdam: IFOTT.

《学位論文(日本語)の場合》

著者名 提出年 「論文名」 学位論文の種類,研究科 大学名.所在地.

例)羅済立 2004「客家語字音と日本漢音、鎌倉宋音の比較対照研究」博士論文,九州大学大学院 比較社会文化学府.福岡市.

《学位論文(欧語)の場合》

著者名 提出年 論文名(イタリック). 学位論文の種類,研究科, 大学名.所在地.

例)Aldridge, Edith Catherine 2004 Ergativity and Word Order in Austronesian Languages. Doctoral Dissertation, Department of Linguistics, Cornell University. Ithaca, New York.

《学会予稿集などへの掲載物の場合》

例)斎藤有哉 2011 「古代ギリシャ語における倚辞のトーンについて」 日本言語学会 第142回大会予稿集. 230-235.

《インターネット上の資料の引用の場合(括弧内にアクセスした日を記入)》

例)Franks, Steven. 2 005 Bulgarian clitics are positioned in the syntax. http://www.cogs.indiana. edu/people/homepages/franks/Bg_clitics_remark_dense.pdf(2010年5月17日).

9.投稿の要領

9.1 原稿のうち、母語以外で執筆した部分は、投稿前に必ずネイティブチェックを行うこと。

9.2 原稿はPDFファイルに変換し、表紙データ(9.4)とともに添付ファイルとして投稿用メールアドレス( shino@fukujo.ac.jp )宛に提出する。

9.3 原稿を添付するメールの件名は「日本語語源研究会 投稿」とする。

9.4 表紙は下記の情報を明記したWordファイルないしテキストファイルとする。

・投稿種別(研究論文、研究ノート、フォーラム、書評・資料紹介のいずれか)

・表題(副題を含む;日本語の場合には欧語訳を、欧語の場合は日本語訳を付す)

・執筆者氏名

・所属機関名(ない場合には「なし」と記載する)

・連絡先(郵便番号、住所、電話番号、ファックス番号、メールアドレス)

9.5 投稿は毎年 4 月末日までに提出された原稿を該当年度の学会誌に掲載される原稿の候補として取り扱う。

9.6 原稿を提出した後 2 週間以内に編集委員会から受領確認の連絡が届かない場合には、事務局に問い合わされたい。

10.採否とその後

10.1 投稿原稿の採否は査読結果に基づいて編集委員会が決定する。

10.2 投稿された研究論文の採否は概ね下記の基準によって決定する。

1.独創性、新規性、正確さ

2.影響力

3.論旨の明解さ、妥当性

4.資料の信頼性、実証性

5.表現の適切性

6.有効性、社会性

10.3 不採択の場合にはその理由を含め、審査結果は7月初めに通知する。

10.4 採択された原稿については上記6で規定した様式によるWordファイルの提出を求める。

10.5 印刷に関する体裁は編集委員会が決定するが、組版ないし編集の都合上、執筆者にレイアウト、内容の修正、短縮化ないし投稿種別の変更を求めることがある。

10.6 執筆者が担当する校正は初校のみとし、その際の加除は認められない。

10.7 組版に著しく多額の経費を要した場合にはその費用は執筆者の負担とする。

11.原稿料・著作権

11.1 本学会誌に掲載される論文・記事等の原稿料は無料とする。

11.2 同誌掲載内容の著作権は原則として本学会に帰属する。

11.3 本学会は同誌掲載内容を電子化または複製の形態等で公開・配布する権利を有する。

                            2017 年 12 月 10日制定